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2026.9.2

外国人の施工管理者を採用する実務──在留資格・施工管理技士の受験資格・現場で必要な日本語レベル【2026年版】

採用戦略

求人票に「施工管理(外国人歓迎)」と書いて出したところ、面接に進めた3人のうち2人は在留カードが「特定技能」だった。人事は「建設の特定技能だから現場は問題ない」と判断し、技術部門長は現場監督として配属する前提で話を進めた。入社直前に行政書士へ確認すると、その配属では在留資格の活動範囲を外れると指摘された。内定を出し直すことになり、現場の欠員は埋まらないまま3か月が過ぎた。

この躓きは制度を知らなかったから起きたのではない。「建設分野で受け入れられる在留資格」と「施工管理を任せられる在留資格」が別物だという一点を、採用の入口で分けていなかったから起きた。特定技能「建設」は現場作業を対象にした制度であり、施工管理は「技術・人文知識・国際業務」(技人国)の領域にある。さらに2026年4月15日からは技人国の提出書類が変わった。採用要件を組み直さないまま同じ求人を出し続ければ、同じ差し戻しを繰り返すことになる。

この記事では、外国人の施工管理者を採用するときに企業側が決めるべきことを、在留資格の切り分け、2026年4月改正の実務への影響、施工管理技士の受験資格、現場で必要な日本語の設計、そして採用ルートの選び方の順に整理します。求職者向けのキャリア解説ではなく、受け入れる企業が意思決定に使うための整理です。

この記事の要点

  • 特定技能「建設」は土木・建築・ライフライン設備の現場作業を対象とする制度で、施工管理を主たる業務として任せることはできない。施工管理は技人国の領域である。

  • 2026年4月15日施行の技人国の取扱い変更により、カテゴリー3・4の企業が主に言語能力を用いる対人業務で受け入れる場合、CEFR B2相当の言語能力を証する資料の提出が加わった。

  • 施工管理技士の技術検定は令和6年度から受検資格が変わり、1級第一次検定は19歳以上であれば実務経験なしで受検できる。国籍要件はない。

  • 施工管理の候補者は「いない」のではなく「日本語で到達できない」。アジア技術人材研究所の調査では、施工管理で日本語で見つけられる人は1.5%にとどまる。

  • 配置技術者(主任技術者・監理技術者)は請負業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者に限られるため、派遣で代替できない。派遣で任せられる範囲を先に確定させてから求人を出す。

外国人の施工管理者採用で最初に決めるのは「在留資格」ではなく「業務範囲」

採用の入口で決めるべきは、候補者の在留資格ではなく、任せる業務の範囲である。在留資格は業務範囲から逆算して決まるため、先に候補者を集めてから資格を当てはめると冒頭のような差し戻しが起きる。

施工管理と呼ばれる仕事は、実務上いくつもの作業の束になっている。工程表の作成、協力会社との調整、写真管理、出来形管理、安全書類の作成、品質記録の整理、現場での指示出し。このうち「工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの準備の作業」に当たる部分は現場作業として扱われる。一方、工程・原価・品質・安全のマネジメントと書類作成は、技術者としての専門的業務に当たる。

したがって最初にやることは、募集ポジションの業務を書き出し、現場作業とマネジメント業務の比率を把握することである。マネジメント業務が主たる業務として構成できるなら技人国で受け入れられる。現場作業が主たる業務になるなら、それは施工管理ではなく技能者の募集である。

業務の中身

主たる業務として想定される在留資格

備考

工程管理・原価管理・品質管理・安全管理・施工図確認・書類作成

技術・人文知識・国際業務(技人国)

学歴または実務経験の要件を満たす必要がある

型枠施工・鉄筋施工・とび・土工・内装仕上げ等の現場作業

特定技能1号「建設」/育成就労(2027年4月施行)

技能者としての受け入れ。施工管理は主たる業務にできない

複数の技能者を指導しながら作業に従事し工程を管理(班長)

特定技能2号「建設」

作業に従事することが前提。配置技術者とは別の概念

身分に基づく在留資格(永住者・日本人の配偶者等・定住者)

就労制限なし

業務範囲の制約を受けない

建設分野の在留資格全体の地図は建設エンジニア採用のハブページにまとめている。本記事は施工管理ポジションに絞って掘り下げる。

特定技能で施工管理はできるか

結論から言えば、特定技能「建設」で施工管理を主たる業務として任せることはできない。特定技能「建設」は現場作業を対象にした制度であり、施工管理は技人国の領域にある。

国土交通省の整理では、建設分野の特定技能は従来の19区分から「土木」「建築」「ライフライン・設備」の3区分に統合されている。各区分の業務の定義は、いずれも作業そのものを指す。

業務区分

業務の定義

含まれる作業の例

土木

土木施設の新設、改築、維持、修繕に係る作業

型枠施工、コンクリート圧送、トンネル推進工、建設機械施工、土工、鉄筋施工、とび、海洋土木工

建築

建築物の新築、増築、改築若しくは移転、修繕又は模様替に係る作業

型枠施工、左官、屋根ふき、内装仕上げ、表装、とび、建築大工、建築板金、鉄筋継手

ライフライン・設備

ライフライン・設備の整備・設置、変更又は修理に係る作業

電気通信、配管、建築板金、保温保冷

法務省・国土交通省が編集する「特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-建設分野の基準について-」では、従事する業務に付随する関連業務に就くこと自体は認められているが、関連業務のみに従事させることは認められていない。書類作成や工程調整を手伝わせること自体が直ちに違法になるわけではないが、それを主たる業務に据えた時点で活動範囲を外れる。

混乱しやすいのが特定技能2号である。国土交通省は建設分野の2号に「建設現場において複数の建設技能者を指導しながら作業に従事し、工程を管理する者(班長)としての実務経験」を求め、建設キャリアアップシステムの能力評価基準レベル3相当の就業日数、対応する基準がない場合は職長・班長としての就業日数3年(645日)以上としている。「工程を管理する」という語から施工管理ができると読まれることがあるが、定義は「作業に従事し」ながら工程を管理する者であり、建設業法上の主任技術者・監理技術者とも別の概念である。

実務上の判断はこう整理できる。作業から離れた管理業務を主たる業務にするなら技人国、作業に従事しながら班をまとめるなら特定技能2号。この線を先に引いてから求人票を書けばよい。3区分の詳細やJAC・受入計画認定の手続きは特定技能「建設」の受け入れ実務で扱っている。

なお、2027年4月1日施行の育成就労制度も技能の習得を通じた人材育成の制度であり、施工管理ポジションの採用手段ではない。育成就労はグループの監理団体である一般社団法人IBCAの事業であり、淡路グローバルゲートウェイ(AGG)は育成就労の人材の派遣・紹介を行わない。

技人国で施工管理を任せる要件と、2026年4月改正の影響

技人国で施工管理を任せる場合に確認するのは、在留資格の該当性と、候補者個人の学歴または実務経験の2点である。

該当性については、工程管理・品質管理・安全管理・原価管理・施工図の確認といったマネジメント業務が主たる業務として構成されていることが前提になる。求人票と雇用契約書の業務内容が実際の配属先での仕事と一致していなければ、在留資格の変更や更新の審査で問題になるだけでなく、不法就労助長に問われるおそれがある。候補者側の要件は、従事する業務に関連する科目を専攻して大学等を卒業していること、または相当年数の実務経験があることである。土木工学・建築学・都市工学などの学位があれば学歴要件は満たしやすい。書類構成の詳細は建設技術者を「技人国」で受け入れる実務で解説している。

その技人国で、2026年4月15日から申請時の提出資料が変わった。影響を受けるのは、所属機関のカテゴリーと、任せる業務の性質の組み合わせである。

出入国在留管理庁が公表している「技術・人文知識・国際業務」の在留資格の明確化等についての一部改正によれば、所属機関がカテゴリー3またはカテゴリー4に該当し、かつ主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合に、業務に使用する言語についてCEFR B2相当の言語能力を有することを証する資料の提出が求められる。あわせて、所属機関の代表者に関する申告書も追加された。

論点

2026年4月15日より前

2026年4月15日以降

言語能力の証明

原則として不要

カテゴリー3・4かつ主に言語能力を用いる対人業務の場合、CEFR B2相当を証する資料が必要

代表者に関する申告書

不要

提出書類に追加

CEFR B2相当の目安

―

日本語能力試験N2以上、BJTビジネス日本語能力テスト400点以上等

みなし規定

―

本邦の大学を卒業、または本邦の高等専門学校・専修学校の専門課程等を修了している場合はB2相当とみなされる扱いがある

この改正は二段階で読むとよい。第一に、自社のカテゴリーを確認する。カテゴリーは源泉徴収税額や法定調書合計表の提出状況で決まるため、一定規模以上の事業者は該当しないことが多い。第二に、任せる業務が「主に言語能力を用いる対人業務」に当たるかを検討する。施工管理は調整業務を含むため言語を使う場面は多いが、業務の中心は工程・品質・安全の技術的な管理であり、通訳・翻訳や接客のように言語能力そのものを職務の中核とする業務とは性質が異なる。

実務上の結論はこうなる。カテゴリー3・4に該当する中小の建設会社が外国人の施工管理者を新規に受け入れるなら、候補者の日本語を証明できる資料を早めに揃えておく。カテゴリー1・2なら追加書類は求められないが、現場で必要な日本語の水準を下げてよい話ではない。

施工管理技士の受験資格と外国人材

施工管理技士の技術検定に国籍要件はない。令和6年度からの受検資格の改正により、外国人材が資格取得を目指す道筋はむしろ整理された。

国土交通省の資料によれば、1級の第一次検定は受検年度末時点で19歳以上であれば実務経験なしで受検でき、2級の第一次検定は17歳以上で受検できる。第二次検定は第一次検定合格後の実務経験年数が問われる形に変わり、1級には特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上が求められる。令和6年度から令和10年度までは旧受検資格との選択も可能である。

区分

第一次検定の受検資格

第二次検定の受検資格

1級

受検年度末時点で19歳以上(実務経験不要)

第一次検定合格後、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上

2級

受検年度末時点で17歳以上(実務経験不要)

第一次検定合格後の実務経験年数の要件を満たすこと

経過措置

―

令和6年度〜令和10年度は旧受検資格との選択が可能

採用側にとって重要なのは、この改正が「入社後に資格を取らせる」設計を現実的にしたことである。第一次検定を年齢だけで受けられるため、入社1年目の外国人社員が1級第一次検定に挑戦し、その後の実務経験で第二次検定に進む道が描ける。ただし第二次検定は日本語の記述式であり、実務経験の記述が求められる。資格取得を昇給・配置転換の条件に組み込むなら、日本語の記述訓練を教育計画に含めておきたい。

派遣で任せられる範囲と、任せられない範囲

配置技術者は派遣で代替できない。ここを誤ると、採用計画そのものが成り立たなくなる。

厚生労働省が示す労働者派遣事業関係業務取扱要領のとおり、建設業務は労働者派遣法第4条第1項第2号により適用除外業務とされ、許可の有無にかかわらず労働者派遣を行えない。建設業務とは「土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの準備の作業に係る業務」を指す。さらに主任技術者・監理技術者については建設業法の趣旨から、工事現場に常駐して専らその職務に従事し、請負業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者を配置することとされている。配置技術者を派遣で充てることはできない。

一方で、現場作業に当たらず配置技術者でもない技術業務——施工図の作成や確認、BIM・CADのモデリング、数量拾い、書類作成の支援、品質記録の整理——は派遣の対象になり得る。線引きの詳細は「建設業に派遣は使えない」は本当かで整理している。

淡路グローバルゲートウェイ(AGG)が施工管理領域でお引き受けするのは、日本国内に在住している技術者のオンサイト(現場常駐)派遣に限っている。海外からの呼び寄せや配置技術者の充足はお引き受けしていない。リモートでお引き受けできるのはBIM・CAD・XRなどの設計支援業務であり、施工管理はオンサイトのみである。

現場で必要な日本語レベルをどう設計するか

日本語の要件は「N2以上」のような資格の等級ではなく、現場で発生する場面から逆算して決めるべきである。等級だけで切ると、採れる人がいなくなるか、採った後に困るかのどちらかになる。

施工管理の現場で日本語が必要になる場面は、おおむね4つに分かれる。誤解が事故につながる朝礼・KY活動・安全指示。交渉と合意形成を伴う協力会社・発注者との調整。書き言葉の正確さが問われる施工計画書・品質記録の作成。そして日常の報連相である。

この4つは必要な水準が違う。安全指示は定型表現の徹底と多言語資料の併用で補える部分が大きく、書類作成はテンプレートとレビュー体制で品質を確保できる。逆に調整業務は代替が効きにくく、単独で任せるなら高い日本語力が要る。

場面

求められる日本語の性質

社内の仕組みで補えるか

朝礼・KY活動・安全指示

定型表現の確実な理解と復唱

補える(多言語資料・指差呼称の標準化)

協力会社・発注者との調整

交渉、含意の読み取り、合意形成

補いにくい(同席・分担での対応が現実的)

施工計画書・品質記録の作成

書き言葉の正確さ、専門用語

補える(テンプレート・レビュー体制)

日常の報連相

双方向のやり取り、曖昧さの解消

部分的に補える(定例化・書面化)

採用要件を設計するときは、入社時点で協力会社・発注者との調整まで単独で任せるのか、当面は日本人社員と組ませるのかを決める。前者なら候補者は極端に少なくなり、後者なら母集団は現実的な広さになる。

「候補者がいない」のではなく「日本語で到達できない」

施工管理の外国人候補者が見つからない最大の理由は、母集団が存在しないことではなく、日本語の情報空間から到達できないことである。

アジア技術人材研究所の第1回調査では、アジアの技術者1,435名のうち日本語で見つけられる人は13.7%だった。職種別の差は大きく、施工管理では1.5%にとどまる。注意が必要なのは、この数値が日本語で到達できるかを測ったものであり、対象者の日本語能力を測ったものではないという点である。日本語の求人媒体や検索結果からたどり着けるかを見た数字であり、英語や現地語で探せば母集団はまったく違う姿になる。

区分

日本語で見つけられる割合

調査対象

アジアの技術者全体

13.7%

1,435名

施工管理

1.5%

同調査の職種別内訳

示唆は明快である。日本語の媒体に求人を出し、日本語で応募を待つ設計を続ける限り、施工管理の候補者は構造的に1.5%の中からしか出てこない。取る手段は3つしかない。日本語以外の経路で探すか、すでに日本在住で日本語の情報空間にいる人材に絞るか、日本語を要件から外せる業務に切り出すかである。調査の詳細はアジア技術人材研究所で公開している。

採用ルートをどう選ぶか

ルートの選択は、必要な人数、業務の切り出し方、立ち上がりまでに許容できる時間の3点で決まる。

直接採用は、配置技術者として育てる中核人材に向く。長期の育成計画を組める一方、母集団形成と在留資格手続きを自社で抱えるため立ち上がりが遅い。人材紹介は母集団形成を外部に委ねつつ直接雇用の形を取れるが、採用基準に届く候補者が市場にいることが前提になる。オンサイト派遣は人件費を変動費として扱え、業務量の変動に合わせて増減しやすく、自社の採用基準に完全には届かない層でも業務を切り出せば戦力にできる。

ルート

向いている場面

留意点

直接採用(技人国)

配置技術者候補として長期に育てる

母集団形成と在留資格手続きを自社で担う。立ち上がりが遅い

人材紹介

自社の採用基準に届く人材を直接雇用したい

市場に基準を満たす候補者がいることが前提

オンサイト派遣

業務量の変動に合わせたい/業務を切り出せる

配置技術者・現場作業には充てられない

特定技能・育成就労

現場作業の担い手を確保したい

施工管理ポジションの手段ではない

どのルートを採るにせよ、先に決めておくべきことは同じである。業務範囲の確定、在留資格の該当性の確認、日本語要件の設計、受け入れ後の教育体制の4点に尽きる。

よくある質問

Q. 特定技能「建設」の外国人に施工管理をさせると違法になりますか。

主たる業務として施工管理を担当させれば、在留資格で認められた活動の範囲を外れ、不法就労助長に問われるおそれがあります。特定技能「建設」は土木・建築・ライフライン設備の現場作業を対象とする制度だからです。ただし法務省・国土交通省の運用要領では、従事する業務に付随する関連業務に就くこと自体は認められています。書類作成や工程調整を作業の合間に手伝う程度であれば問題になりませんが、それを職務の中心に据えた時点で線を越えます。

Q. 2026年4月15日の技人国改正で、施工管理の採用にN2が必須になったのでしょうか。

必須になったわけではありません。出入国在留管理庁の取扱いでは、所属機関がカテゴリー3または4に該当し、かつ主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合に、CEFR B2相当の言語能力を証する資料の提出が求められます。施工管理は調整業務を含みますが、業務の中心は技術的な管理です。まず自社のカテゴリーを確認し、次に任せる業務の性質を検討する順で判断してください。カテゴリー1・2であればこの追加書類は求められません。

Q. 外国人でも施工管理技士の資格は取れますか。

取れます。施工管理技術検定に国籍要件はありません。令和6年度からの受検資格改正により、1級の第一次検定は受検年度末時点で19歳以上であれば実務経験なしで受検でき、2級の第一次検定は17歳以上で受検できます。第二次検定は第一次検定合格後の実務経験年数が問われ、1級では特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上が必要です。第二次検定は日本語の記述式であるため、社内の教育計画に記述訓練を織り込むことをおすすめします。

Q. 施工管理者を派遣で受け入れることはできますか。

主任技術者・監理技術者として配置する場合は受け入れられません。建設業法の趣旨から、配置技術者は工事現場に常駐して専らその職務に従事し、請負業者と直接的かつ恒常的な雇用関係にある者に限られるためです。また現場作業そのものは、労働者派遣法第4条第1項第2号により派遣の適用除外業務とされています。一方、施工図の作成・確認や書類作成の支援など、現場作業にも配置技術者にも当たらない技術業務は派遣の対象になり得ます。

Q. 現場で必要な日本語レベルは、結局どのくらいでしょうか。

資格の等級ではなく場面から逆算して決めることをおすすめします。朝礼やKY活動は定型表現の徹底と多言語資料で補えます。施工計画書や品質記録はテンプレートとレビュー体制で品質を確保できます。補いにくいのは協力会社や発注者との交渉・合意形成で、ここを単独で任せるなら高い日本語力が必要です。入社時点でどこまで単独対応を求めるかを決めれば、要件は自然に定まります。

Q. 施工管理の外国人候補者が本当に見つかりません。母集団は存在するのでしょうか。

存在しますが、日本語では到達しにくい状態にあります。アジア技術人材研究所の第1回調査では、アジアの技術者1,435名のうち日本語で見つけられる人は13.7%、施工管理では1.5%でした。これは日本語で到達できるかを測った数値であり、対象者の日本語能力を測ったものではありません。日本語の媒体だけで探す設計を続ける限り母集団は広がらないため、経路を変えるか、日本在住者に絞るか、業務を切り出すかの選択になります。

Q. 育成就労で施工管理の人材を確保できますか。

確保できません。育成就労は2027年4月1日に施行される、技能の習得を通じた人材育成を目的とする制度であり、施工管理ポジションの採用手段ではありません。なお淡路グローバルゲートウェイ(AGG)は育成就労の人材の派遣・紹介を行っていません。育成就労についてのご相談は、グループの監理団体である一般社団法人IBCAへお問い合わせください。

まとめ

  • 外国人の施工管理者採用は、在留資格から考えるのではなく、任せる業務の範囲を確定させることから始める。業務範囲が決まれば在留資格は逆算で決まる。

  • 特定技能「建設」は現場作業を対象とする制度であり、施工管理を主たる業務にはできない。特定技能2号の班長要件も、作業に従事することが前提である。

  • 2026年4月15日以降、カテゴリー3・4の企業が主に言語能力を用いる対人業務で技人国の受け入れを行う場合、CEFR B2相当を証する資料が必要になった。自社のカテゴリーと業務の性質の両方を確認する。

  • 施工管理技士の受検資格は令和6年度に改正され、1級第一次検定は19歳以上であれば受検できる。入社後に資格を取らせる設計が現実的になった。

  • 配置技術者は派遣で充てられない。派遣で任せられるのは、現場作業にも配置技術者にも当たらない技術業務に限られる。

  • 候補者が見つからないのは母集団がないからではなく、日本語で到達できないからである。経路・対象・業務範囲のいずれかを変えない限り、同じ結果が続く。

淡路グローバルゲートウェイ(AGG)では、日本国内に在住する建設技術者のオンサイト(現場常駐)派遣と、BIM・CAD等の設計支援業務の切り出しをご支援しています。業務範囲の整理や在留資格の該当性の確認からご相談いただけます。無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。

監修者

Naoya Mitani /淡路グローバルゲートウェイ(AGG) 事業統括責任者

インドITエンジニアの可能性に着目し、AGGのIT人財部を設立しました。事業統括責任者として、エンジニア派遣事業の戦略立案と実行を担っています。

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