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2026.9.9

高度専門職ビザは半導体エンジニア採用にどう効くか──ポイント計算と企業側の手続きコスト【2026年版】

制度・法律

インドの半導体設計会社から、実務3年のエンジニアを1人採ることになった。紹介元から「この方は高度専門職が取れます」と言われ、人事は在留資格認定証明書交付申請の準備を始める。出入国在留管理庁のポイント計算表を開き、上から埋めていく。修士で20点、28歳で15点、職歴3年、そして提示予定の年収。合計を数えると60点台前半にしかならない。あと10点をどこから積むのか、社内の誰も答えを持っていない。

高度専門職は「優秀な人だから通る」制度ではない。配点表の項目に該当するかどうかだけで決まる。そして配点の一部は、候補者本人ではなく、採用する企業側の属性と提示条件で決まる。つまり点数は設計の対象であり、候補者の履歴書を見た瞬間に確定する数字ではない。ここを理解していないと、取れたはずの高度専門職を技術・人文知識・国際業務で出してしまうか、逆に、点数が届かない候補者に高度専門職を前提とした条件を提示してしまう。どちらも採用の失敗として表面化するのは、内定を出したあとである。

この記事では、高度専門職のポイント計算を採用企業の意思決定に使える形で整理します。配点表の構造、半導体エンジニアで点数が積み上がる典型パターン、企業側が動かせる加点項目、優遇措置が実務にもたらす効果、そして見落とされがちな手続きコストと制約まで扱います。

この記事の要点

  • 高度専門職1号ロは合計70点で成立する。ただし年収300万円未満は、他の項目で70点に達していても対象外になる。

  • 年収の加点は年齢と組み合わせて設計されている。同じ年収でも、年齢が上がるほど付く点数は下がる。

  • 特別加算のうち「日本語能力」「告示で定める大学の卒業」「所属機関がイノベーション促進支援措置の対象であること」は、企業側が事前に把握・設計できる。

  • 優遇措置の実質的な価値は、在留期間5年、審査の優先処理、配偶者の就労、そして永住までの短縮にある。

  • 一方で、高度専門職1号は指定書で勤務先が特定される。転職時は届出では済まず、在留資格変更許可申請が必要になる。

高度専門職は「採れる人が増える制度」ではなく「採った後の条件が変わる制度」

高度専門職は、採用可能な人材の範囲を広げる制度ではない。従事する業務の中身は、技術・人文知識・国際業務(以下、技人国)で認められる範囲と実質的に重なる。高度専門職1号ロは「本邦の公私の機関との契約に基づいて自然科学若しくは人文科学の分野に属する知識若しくは技術を要する業務に従事する活動」と定義されており、半導体設計、プロセス開発、装置エンジニアリングといった職種は、いずれの在留資格でも受け入れ自体は成立する。

変わるのは、採用したあとの条件である。在留期間、家族の扱い、永住までの年数、審査のスピード。これらが変わることで、候補者から見た日本での就業の意味が変わり、結果として内定承諾率と定着率に効いてくる。採用担当が高度専門職を検討する理由は、「この人を採れるかどうか」ではなく「この人に何を提示できるか」にある。

在留資格そのものの基礎的な整理は外国人エンジニア雇用に関するビザ・法律の基礎知識で扱っている。本記事はその先、ポイント制の設計に絞る。

半導体分野でこの論点が重くなっているのは、需要側の事情による。経済産業省が令和7年12月に示した「半導体・デジタル産業戦略の今後の方向性」では、2030年に向けた半導体専門大学院や半導体アカデミーの段階的拡大が掲げられている。一方、電子情報技術産業協会(JEITA)の半導体部会では、参加主要企業だけで今後10年に4万人規模の人材が必要になるとされる。国内育成が立ち上がるまでの期間を海外からの中途採用で埋める判断は、現実的な選択肢になっている。

高度専門職1号イ・ロ・ハと2号──半導体採用で使うのは1号ロ

半導体エンジニアの採用で使うのは、ほぼ例外なく高度専門職1号ロである。イは研究職、ハは経営・管理職に対応する区分で、配点表そのものが異なる。

区分

想定する活動

在留期間

半導体採用での使用場面

高度専門職1号イ

高度学術研究活動(研究、研究の指導、教育)

5年

企業内研究所の研究職、大学との共同研究ポスト

高度専門職1号ロ

高度専門・技術活動(自然科学・人文科学の知識または技術を要する業務)

5年

設計、プロセス、装置、後工程などエンジニア職全般

高度専門職1号ハ

高度経営・管理活動(事業の経営または管理)

5年

現地法人の代表、事業部長クラス

高度専門職2号

1号の活動に加え、ほぼすべての就労資格の活動

無期限

1号で3年以上在留した後の移行先

高度専門職1号は、許可されれば在留期間が一律で5年付与される。技人国では初回1年や3年から始まることが多く、この差は候補者にとって体感しやすい。2号は在留期間が無期限になり、更新手続きそのものが不要になる。1号として3年以上在留していることなどが移行の要件とされる。

職種ごとの業務内容と採用難易度の違いは半導体エンジニアの職種一覧と採用難易度で整理している。どの職種で1号ロを申請するかによって、疎明資料として求められる職務経歴の書き方が変わる。

ポイント計算表の構造──4本柱と、年収300万円の壁

ポイント計算表は、大きく4つの基礎項目と、その上に載る特別加算で構成されている。1号ロの基礎項目は以下のとおり。

項目

区分

点数

学歴

博士号

30点

学歴

修士号

20点

学歴

大学卒業(学士)

10点

職歴

実務経験10年以上

20点

職歴

実務経験7年以上

15点

職歴

実務経験5年以上

10点

年齢

30歳未満

15点

年齢

30歳以上34歳以下

10点

年齢

35歳以上39歳以下

5点

年収

年齢区分に応じて配点(上限40点)

0〜40点

学歴、職歴、年齢の3項目は、候補者を選んだ時点でほぼ確定する。企業側が動かせるのは年収と、次章で扱う特別加算だけである。ここが設計の余地になる。

注意すべきは年齢と年収の関係だ。年齢の加点は40歳以上でなくなる。一方で年収の加点は、年齢が上がるほど同じ金額で付く点数が下がる設計になっている。40代のシニアエンジニアを採る場合、年齢で0点、年収でも相応の水準を提示しないと点が積めない。逆に20代であれば年齢で15点が確定し、年収の要求水準も相対的に低くなる。若手を採るほどポイント制は有利に働く。

そしてポイントとは別に、絶対条件がある。日本で受け取る予定の年収が300万円以上であることだ。合計点が70点に達していても、年収が300万円に満たなければ1号ロには該当しない。ここは点数で埋め合わせができない。さらに、年収そのものへの加点が始まるのは400万円以上からである。年収400万円の場合、29歳以下であれば10点が付くが、30歳以上では0点になる。300万円台の提示は「要件は満たすが点は1点も付かない」という状態になる。

年収項目の上限は40点で、1,000万円以上でこれに達する。年収に算入できるのは基本給のほか賞与、勤勉手当、調整手当などで、通勤手当や扶養手当、住宅手当のように実費弁償の性格を持つものは含まれない(課税対象となるものを除く)。オファーレターの内訳をどう組むかで、同じ人件費でもポイント上の年収が変わる。ここは条件提示の前に確認しておく価値がある。

特別加算の設計──企業側が動かせる3つの項目

基礎項目で足りない分を埋めるのが特別加算である。半導体エンジニアの採用で現実的に効くのは次の3つだ。

加点項目

点数

誰が持っている条件か

日本語能力試験N1相当

15点

候補者(採用前後の学習で獲得可能)

日本語能力試験N2相当

10点

候補者(同上)

法務大臣が告示で定める大学の卒業

10点

候補者(母集団の設計で変えられる)

所属機関がイノベーション促進支援措置の対象

10点

企業側(自社の属性)

日本語能力の加点は大きい。N1で15点、N2で10点が付く。ただし、日本の高等教育機関を卒業したことや外国の大学で日本語を専攻して卒業したことを理由にすでに加点を得ている場合、重複しての加算は認められない。この重複制限を見落として二重に数えると、申請時に点数が足りなくなる。

告示で定める大学の加点は、母集団の設計に直結する。対象は、クアクアレリ・シモンズ社、タイムズ社、上海交通大学の3つの世界大学ランキングのうち2つ以上で300位以内に入る外国の大学、文部科学省のスーパーグローバル大学創成支援事業で補助金の交付を受けている大学、外務省のイノベーティブ・アジア事業のパートナー校などとされる。インド工科大学(IIT)の主要校はこの基準に照らして加点対象に入りうる。IIT出身者を狙う採用の意味はインド工科大学(IIT)出身エンジニアはなぜ世界で求められるのかで扱っているが、ポイント制の観点でも10点の差として現れる。

3つ目は企業側の条件である。所属機関が国のイノベーション促進支援措置の対象であれば10点が加算される。中小企業であることを理由とする加点枠も別に設けられている。自社がどの加点に該当するかは、候補者を探す前に確認しておくべき情報だ。採用のたびに調べ直す性質のものではない。

半導体エンジニアで70点が積み上がる典型パターン

具体的にどう積むか。3つのケースで見る。以下は配点表に基づく積み上げの例であり、個別の申請結果を保証するものではない。

積み上げ項目

ケースA(20代・修士・N2)

ケースB(30代前半・修士・N1)

ケースC(30代後半・博士・日本語なし)

学歴

修士 20点

修士 20点

博士 30点

職歴

5年 10点

7年 15点

10年 20点

年齢

30歳未満 15点

30〜34歳 10点

35〜39歳 5点

年収

加点あり

加点あり

加点あり

告示大学卒

10点

10点

10点

日本語

N2 10点

N1 15点

0点

年収以外の小計

65点

70点

65点

ケースBは年収を除いた時点ですでに70点に達している。ケースAとケースCは、年収の加点で5点以上を積めるかどうかが分かれ目になる。逆に言えば、この2ケースでは提示年収がそのまま在留資格の選択を左右する。

この構造が示すのは、点数の議論は候補者を選定する前に始めるべきだということだ。「この人は何点か」ではなく「何点の人を探すか」から入る。母集団の学歴・年齢・日本語のどこに寄せるかで、必要な年収水準が変わり、採用単価が変わる。

企業が受け取る優遇措置と、その実務的な意味

優遇措置は7項目に整理されている。採用側にとっての意味を併記する。

優遇措置

内容

企業側の実務的な意味

複合的な在留活動の許容

複数の在留資格にまたがる活動が可能

研究と事業運営を兼ねるポストを設計できる

在留期間5年

一律で5年が付与される

更新の事務負担が減り、本人の生活設計が安定する

永住許可要件の緩和

70点で3年、80点で1年に短縮

オファー時の訴求材料になる

配偶者の就労

学歴・職歴要件によらず就労可能(同居と報酬要件あり)

帯同家族の収入が確保でき、赴任のハードルが下がる

親の帯同

一定条件下で親の入国・在留が可能

育児期の家族に対する現実的な支援になる

家事使用人の帯同

一定条件下で可能

対象は限られる

入国・在留手続の優先処理

認定証明書交付申請は10日、変更許可申請は5日が目安とされる

入社日の設計精度が上がる

実務で効くのは、在留期間5年、配偶者の就労、優先処理の3つである。特に配偶者の就労は見落とされやすい。高度専門職外国人の配偶者は、本人と同居し、日本人と同等額以上の報酬を受けることを条件に、学歴や職歴の要件によらず就労が認められる。技人国の家族滞在では原則として資格外活動許可の範囲に留まるため、この差は世帯収入として大きい。

親の帯同は条件が細かい。高度専門職外国人またはその配偶者の7歳未満の子を養育するため、あるいは妊娠中の配偶者や本人を支援するためという目的が必要で、かつ世帯年収が800万円以上であることが求められる。家事使用人の帯同は世帯年収1,000万円以上が条件とされる。いずれも「誰でも呼べる」制度ではない。

優先処理は採用計画に直接効く。在留資格認定証明書交付申請で10日程度、在留資格変更許可申請で5日程度が目安とされている。プロジェクトの立ち上げ時期が決まっている案件では、この差が着任日の確度になる。

見落とされるコスト──指定書、転職、ポイント維持

ここからが、採用を決める前に把握しておくべき制約である。

高度専門職1号は、指定書に勤務先の企業名が明記される。したがって転職する場合、届出だけでは済まず、高度専門職から高度専門職への在留資格変更許可申請が必要になる。技人国であれば所属機関に関する届出のみで転職が完了するのと対照的だ。

論点

技術・人文知識・国際業務

高度専門職1号ロ

勤務先の特定

特定されない

指定書で特定される

転職時の手続き

所属機関に関する届出

在留資格変更許可申請

在留期間

5年・3年・1年・3か月

5年

配偶者の就労

家族滞在(資格外活動許可の範囲)

特定活動として就労可能

永住申請までの在留期間

原則10年

70点で3年、80点で1年

申請時の点数要件

なし

常時70点以上

この違いは両方向に働く。他社から高度専門職の人材を中途で採る際は、変更許可申請の期間を着任日に見込む必要がある。逆に、自社で高度専門職を取得させた人材は転職に手続きの摩擦が生じる。これを引き留めの手段と考えるべきではないが、事実として転職の意思決定は技人国より重い。

もう一つの制約は点数の維持である。転職後も70点以上を維持しなければならない。転職先の条件で年収が下がる、あるいは年齢の加点が失われて点数が不足する場合、他の就労資格への変更が必要になることがある。中途採用のオファーを設計する段階で候補者の点数構成を確認しておかないと、入社後に在留資格を落とす結果になりうる。

永住許可の特例にも同様の論点がある。80点以上で1年、70点以上で3年に短縮されるが、申請時点だけでなく、申請日から1年前(80点の場合)または3年前(70点の場合)の時点でも基準点数を満たしていたことを立証する必要があるとされる。点数は一度取れば終わりではなく、在留期間を通じて維持する対象である。

受け入れ後の定着設計についてはインド人エンジニアの受け入れ準備、何から始める?で扱っている。在留資格の設計と定着の設計は、実務上は同じ会話の中で決まる。

ポイント計算を使わないルート──J-SkipとJ-Findの位置づけ

2023年4月から、ポイント計算を経ずに高度専門職相当の扱いを受けるルートが設けられている。特別高度人材制度(J-Skip)である。

制度

主な要件

使いどころ

J-Skip(高度専門職1号イ・ロ相当)

修士号以上かつ年収2,000万円以上、または実務経験10年以上かつ年収2,000万円以上

事業立ち上げの中核ポスト、シニアアーキテクト級

J-Skip(経営・管理相当)

事業の経営・管理の実務経験5年以上かつ年収4,000万円以上

現地法人代表、事業統括ポスト

J-Find(未来創造人材)

世界大学ランキング3つのうち2つ以上で100位以内の大学を5年以内に卒業、初期滞在費20万円以上など

新卒採用のパイプライン形成

J-Skipの対象者は、高度専門職2号への移行が1年で可能になる(通常は3年)。年収要件が高いため、母集団は限られる。半導体分野では、量産立ち上げの技術責任者や設計組織のヘッドを海外から招く場面に対応する。

J-Findは在留資格「特定活動」で最長2年の滞在を認める制度で、就職活動や起業準備のための枠組みである。採用側から見れば、選考のリードタイムを長く取れる母集団が国内に存在するということになる。新卒に近い層を狙う場合の受け皿として把握しておく価値がある。

なお、出入国在留管理庁は高度人材ポイント制のQ&Aを継続的に更新しており、令和8年4月時点版が公表されている。配点や加点対象大学は改定されうるため、申請の直前に最新版を確認する運用にしておくべきである。半導体分野全体の人材需給の構造は半導体人材不足の現状と解決策で整理している。

よくある質問

Q. 高度専門職は技人国より審査が通りやすいのですか

通りやすさの問題ではなく、判断基準が違う制度です。技人国は業務内容と学歴・職歴の関連性が中心的な審査対象になりますが、高度専門職1号ロは配点表で合計70点に達しているかどうかが要件になります。点数が届かなければ、業務内容がどれだけ高度でも該当しません。逆に点数が届いていれば、審査は優先処理の対象となり、在留資格認定証明書交付申請で10日程度が目安とされています。

Q. 年収300万円以上という条件は、手当を含めた金額でよいのですか

基本給に加えて賞与、勤勉手当、調整手当などは算入できますが、通勤手当、扶養手当、住宅手当のように実費弁償の性格を持つものは含まれません(課税対象となるものを除く)。したがって、総支給額の見た目が300万円を超えていても、算入できない手当を除くと下回る場合があります。オファーレターを作る段階で内訳を確認してください。年収300万円未満は、合計点が70点以上でも1号ロには該当しません。

Q. 採用時点で日本語ができない候補者でも高度専門職は取れますか

取れます。日本語能力は特別加算の項目であって必須要件ではありません。学歴、職歴、年齢、年収、告示で定める大学の卒業、所属機関の加点だけで70点に達すれば成立します。ただしN1で15点、N2で10点という配点は大きく、これがないと年収で相応の水準を提示する必要が出てきます。日本語要件を採用条件として課すかどうかは、職種ごとの業務実態と合わせて判断すべき論点です。

Q. 自社が加点対象の企業かどうかは、どこで確認できますか

所属機関に関する加点は、国のイノベーション促進支援措置の対象であるかどうかで判断されます。該当する補助金や支援措置の交付を受けているかは自社の管理部門で確認できる情報です。中小企業であることを理由とする加点枠も別に設けられています。この確認は候補者ごとに行うものではなく、一度整理して社内で共有しておく性質の情報です。採用のたびに調べ直すのは非効率です。

Q. 高度専門職の社員が転職する場合、当社は何をすればよいですか

自社から出ていく場合は、所属機関に関する届出などの手続きが生じます。他社から高度専門職の人材を中途採用する場合は、高度専門職から高度専門職への在留資格変更許可申請が必要になります。技人国のように届出だけでは完了しません。加えて、転職後も70点以上を維持する必要があるため、提示する年収や職務内容によっては点数が不足し、在留資格の見直しが必要になることがあります。オファー設計の段階で確認してください。

Q. 永住許可が1年で取れるという説明は正確ですか

短縮の対象になるという意味では正確ですが、条件があります。80点以上の場合は在留1年で申請可能とされますが、申請時点と、申請日から1年前の時点の両方で80点以上であったことを立証する必要があるとされています。70点以上80点未満の場合は3年で、同様に3年前の時点でも70点以上であったことが求められます。入社時にたまたま80点に届いたというだけでは足りません。

Q. 高度専門職2号にはいつ移行できますか

高度専門職1号として3年以上在留していることなどを要件として、申請により移行できます。2号になると在留期間が無期限になり、更新手続きが不要になります。活動範囲もほぼすべての就労資格の活動に広がります。なお、特別高度人材制度(J-Skip)の対象者は、1号相当の在留期間1年で2号への移行が可能とされており、通常の3年より短縮されています。

Q. 半導体エンジニアの採用で、高度専門職を最初から狙うべきでしょうか

職種と母集団によります。20代で修士以上、告示で定める大学の卒業者という条件が揃うなら、年収の加点を待たずに70点近くまで積み上がるため、狙う価値があります。一方、40代のシニア層は年齢の加点がなく、年収で相応の水準を提示しないと届きません。まず自社が採ろうとしている層の点数構成を試算し、届かない層については技人国での受け入れを前提に条件を設計するのが現実的です。

まとめ

  • 高度専門職1号ロは合計70点で成立するが、年収300万円未満は点数にかかわらず該当しない。年収の加点が始まるのは400万円以上からである。

  • 学歴・職歴・年齢は候補者を選んだ時点で確定する。企業側が動かせるのは年収と、所属機関に関する加点、そして母集団の設計だけである。

  • 日本語能力(N1で15点、N2で10点)と告示で定める大学の卒業(10点)は、点数を左右する大きな要素になる。日本語専攻卒業などによる加点との重複は認められない。

  • 優遇措置のうち実務で効くのは、在留期間5年、配偶者の就労、入国・在留手続の優先処理の3つである。

  • 高度専門職1号は指定書で勤務先が特定されるため、転職時は在留資格変更許可申請が必要になる。転職後も70点の維持が求められる。

  • 点数の議論は候補者を選ぶ前に始める。「この人は何点か」ではなく「何点の人を探すか」から設計するほうが、採用単価と在留資格の両方を制御できる。

淡路グローバルゲートウェイ(AGG)では、半導体分野における海外エンジニアの採用要件の設計から、在留資格を前提とした条件提示、受け入れ後の定着支援までをご支援しています。高度専門職を狙うべき層と技人国で受け入れるべき層の切り分け、母集団ごとの点数試算についてもご相談いただけます。無料相談フォームからお気軽にお問い合わせください。

監修者

Naoya Mitani /淡路グローバルゲートウェイ(AGG) 事業統括責任者

インドITエンジニアの可能性に着目し、AGGのIT人財部を設立しました。事業統括責任者として、エンジニア派遣事業の戦略立案と実行を担っています。

インド人半導体エンジニア派遣サービスについて

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